2016年9月13日火曜日

GROOVIN’ HIGH

昨日のブログについて、友人から警告があった。

「おいおい、ドイツのジャズをECMのイメージに結びつけるのは危険だぞ。そもそもECMに録音を残しているのはほとんどドイツ人じゃないし」

さすが、ジャズファン歴当初からECMにはまり、現在はフリーを愛しているという、欧州ジャズに詳しい男の言葉だ。


Groovin High



DIZZY GILLESPIE “GROOVIN’ HIGH”

はじめてガレスピーを聴いたのはチャーリー・パーカーのレコード(SAVOY盤)だった。失礼ながらずっとマイルスだと思っていて「マイルスは上手だな」などとおもっていた。はい、昔の話です。

パーカーと同じくビバップの創始者のひとりといわれるガレスピーだけど、語法はまるで似ていない。ガレスピーの演奏は技術的にかなり難しいこともあったせいか、多くの人はパーカーを真似てそれがビバップの基本となったようにおいらはおもっている。このアルバムは1945年頃のパーカーとビバップの絶頂期を記録している。スラム・スチュワートなどのスイング系が混在しているところにある種のリアルさを感じる。ジャンル分けスタイル分けがはっきりした現在では考えられない編成だ。当時の熱気が伝わる1枚。音質もよい。

ガレス ピーはノーマン・グランツのアルバムにけっこうたくさん参加して、JATP系やブローイングセッションのアルバムではよく聴いた。グランツが大好きなスイ ング系ペッターとは明らかに違うので、それがまた楽しめた。長生きしてしまったせいで伝説にはなれなかったけど、やはりワンアンドオンリー、ジャズの最大 の立役者の1人であろう。

ちなみに サックスと違いトランペットは音色が似通っていて、ブラインドフォールドテストにおいてはわかりづらいものだが、ガレスピーのサウンドはすぐわかる。マイ ルスも同様。ピアノで言えばエヴァンスも。そういう、おそろしく際立った個性の人をまず見つけると、その後の聴き分け・聴き比べが容易になるし楽しくなる ね。



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