最近友人の演奏を聴いていてふと思った。
アルトサックスとテナーサックスには根本的な違いがある。テナーサックスの「かっこいい音色」というと、サブトーンをきかせてぼそぼそと、やや小音量で、室内で聴かせるようなものであろう。屋外での演奏には合わない。
それに対して、アルトの「かっこいい音色」というと、サンボーンのような、思い切り吹くものであろう。パーカーはフレーズこそサンボーンとは全然違うけど、思い切り吹く系の音色であり、ボソボソサブトーンのスタイルではない。キャノンボールもフィル・ウッズもそう。例外的にホッジスとかいるけど。
テナーでは、マイケルの演奏は屋外向きかもしれないが、マイケルの音色やコルトレーンの音色は、サンボーンに比べるとはっきりいってそんなに魅力的なものではない。逆に、ウォームな低音重視の演奏はアルトにはできない。
なぜこんなことを思ったかというと、友人が屋外で演奏しているのを聴いて、普段室内でけっこう味のある音色を聴かせていたのに屋外になったとたん痩せて魅力的でないものに聴こえたからだ。サックスは大変だなあと思った。
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