2016年9月7日水曜日

City Kids


City Kids



スパイロジャイラのもっとも過渡期的アルバムとされているが、内容は抜群に良い。ベースはウィル・リー、マーカス、そしてエディ・ゴメスが参加。マーカスのプレイが予想どおり一番つまらない。
それから、キーボード系としてはなんと、ホルヘ・ダルトとリチャード・ティーが参加。これがもう、どちらもたまらなく良い。

1曲目タイトル曲はまたトム・シューマンの曲で、前奏聴いた瞬間「はいはい、やっぱりね」と思うんだけど、テーマメロディがトムらしくなく、このあとの「第2期スパイロ」サウンドを代表する課のような素晴らしい出来栄え。トム、やればできるじゃないか。
ゴメス&ガッドによる2曲は、ピアノがホルヘ・ダルト。そしてジェイはソプラノ。もともとアルトプレイヤーという印象が強かったジェイは、GRP後期からソプラノがメインになったような気がする。そして、アルトではなくソプラノサウンドによるフュージョンを確立させたのもジェイだと思う(決してケニーGやグローバーではない)。そんなジェイとダルとによる美しすぎる演奏が涙を誘う。まあ随所でジェイがリリコンも吹いているんだけど。

Silver Liningsはチェット・カタロ最後の名曲。カタロはこのアルバム参加が最後になるけど、これまで少ないながら超名曲をスパイロに提供してきた。この曲も一聴したところはパッとしないけど、その深い魅力にすぐとりこになる。
そしてラストのHaverstraw Roadではティーのいかにもティーらしいピアノがすばらしい。はっきりいってスパイロサウンドではないw
確かに、このアルバムまで、ジェイは「アルバムはゲスト中心」というスタンスだった。それはそれでフュージョンによくあるパターンであり、いろんなところに参加しているマイケルを探すとかファンにはうれしいんだけど、やはりスパイロはバンド。この次のアルバムから録音メンバーも固定になる。




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