2015年4月17日金曜日

ブルーノートの逆襲



WOWWOWで「ブルーノートの逆襲」という番組をみた。ブルーノートの3代目社長に就任したドン・ウォズのプロデュース手腕を中心とした構成だ。番組としては見ごたえがあるよくできたものだとおもう。

数年前、ブルーノートの親会社キャピトルは会議をしていた。その内容は今後のブルーノートをどうするか。新規録音をやめてカタログとグッズ販売だけにするか、というものだったそうだ。そこにいろいろとあってウォズが社長となりグラミー賞受賞のアルバムをつくり復活したと紹介されている。そのアルバムはロバート・グラスパーの「ブラック・レディオ」(だったと思う)というわけだが、グラミー受賞はR&B部門。番組内では「R&B部門で受賞の快挙」といっていたがジャズのレーベルがジャズ以外で賞をとっても復活とはいえないんじゃないかな。快挙ではなく妥協だ、正直言ってウォズが次々に契約していった才能ある新人たちもジャズかといわれると少しちがうような気もする。まあ「60年代の音楽にしがみついてもしょうがない」といっている彼の意見もわかる。おいらが古いだけ。

しかし時代がかわったのか視点がちがうだけなのか、番組内ではアルフレッド・ライオンを「創業者」と呼び完全に過去の人扱い。2代目のブルース・ランドヴァルのほうが人間として扱われているような印象だったな。

話がもどるけど、ブルーノートをカタログの販売だけにするかということについてはそのほうがよかったとおもう。メイン・ストリームを聴いているジャズファンにとってはブルーノートははずれのないレーベル。まさにレーベルとしての信頼がある。ライオンのプロデュースなら大丈夫だろう、という安心で買えるわけだ。2代目社長になってからはハズレ作品のオンパレードでしょ。そういう安心感がレーベルとして維持できないのであれば存続させる意味がない。

この番組、5月にも再放送があるようですよ。



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