2014年11月6日木曜日

ピアノレスはきついよ、コニッツ



突然だけど、ピアノレス(ギター参加はOKね)ってキツイよね?ロリンズの名盤のいくつかはピアノレスだけどさ、はっきりって好きになれない。ジャズの魅力のひとつはハーモニーの豊かさだと思うけど、それがなくなるわけだから。

しかしピアノレスでもこれはなかなかよい↓

LEE KONITZ “MOTION”

御存じ、コニッツのモーション。ピアノレスだけど聴けるのだ。なぜか?ドラムがエルヴィンだからとかいわれている。確かにそれもある。エルヴィンのピアノレスでつまらんアルバムもあるがとりあえずおいとく。

このアルバムがピアノレスなのに成功した理由のひとつが、ステレオの配置だと思う。ドラムを真ん中において左右にベースとサックスを配置しているのだ。これにより3者がクリアに再生されて密度の濃い音楽となっているように感じる。BNのロリンズのピアノレスは、時代もあるのだろうけどベースはモコモコと輪郭がはっきりしないうえに、音が小さい。これではただでさえハーモニーが弱いのに、ベースラインでコードを提示するのが伝わってこないのだ。
コニッツはコード感あふれるようなフレージングではないので、ピアノレスだとさらに曲のどこなのかわかりづらいのだが、このアルバムはそんなことは気にならない名演である。

一応(?)ピアノレスじゃないけどこのアルバム↓

LEE KONITZ “LIVE AT HALF NOTE”

リー・コニッツのライブ盤2枚組なんだけど、なんとトリスターノのトラでビル・エヴァンスがピアノを弾いているのだ。59年録音。名演の雰囲気がするでしょ?

それが・・・もうほとんどピアノレスなんだよね。テーマでもコニッツのバックでもエヴァンスはピアノ弾いていない。自分のソロになると「よっこらしょ」という感じでおもむろに弾き始める。精彩を欠いているのかトリスターノのマネをしているのかクスリの影響なのかわからんですが、音源だけから判断すると、まあいわゆる使えないピアニストといった感じ。この2枚組はなかなかキツイです。曲のどこやってるのかさっぱりわからんし。
ところでこのCDについてのどうでもいい思い出をひとつ。2枚組ってけっこういろんなケースがあるでしょ。それこそ薄型2枚組のケースが世に出始めた頃にこれを買った。
初めて見るタイプの収納ケースだったので扱い方がよくわからなくて、無理に力をいれたらパキッと折れたんですよね~。




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