ジャズファンならだれでも、名盤と紹介されてはいるがどうも好きになれないというアルバムがあると思う。以前はそんなことを言ったら「ジャズをわかってない」というレッテルを張られたわけだが時代がかわりけっこう自由に意見を言える風潮になったとおもう。
ということで、一般的には名盤だがおいらはその良さがわからんというアルバムを少しずつ挙げていきます(いつまで続くか・・・)。その第1号はこれ↓
GIL
EVANS “THE INDIVIDUALISM OF GIL EVANS”
いやほんと、すみません。おいら、これのよさがわかりません。例によってアマゾンのレビューみたらみんな絶賛している。みなさんすごい聴き方しているなとマジで尊敬しますわ。ハーモニー的にすごいのだろうけどおいらには聴いただけでそういうことはわからない。
ギルというと「クールの誕生」とか「マイルス・アヘッド」とかかっこいいなと思うんだけど。あと70年代の作品ね。「スヴェンガリ」とか「時の歩廊」とか有名どころ。
この作品は有名プレイヤーを多く集めた割にはうまく機能していないと感じるんだよね。おそらく他の人と目指す方向がちがい、そのことをおいらが理解していないせいだとおもうんだけど。
有名な「ラスヴェガス・タンゴ」を収録しているわけだけど、おいらの感想は「ラスヴェガスっぽくない」と「タンゴじゃない」だからねえ。すみません、低レベルで。初めてきいたときは華やかで迫りくるような哀調メロディを期待していただけにショックが大きかったです。というか、何度も曲名を見直したw なんとなく題名が似ている名曲「ラスト・タンゴ・イン・パリ」みたいなのを期待してはいけない。
たしかSJ誌の賞をとっていたよね。評論家連中がほんとにわかってんのかよといいたい。おいらにはヴァーヴ唯一のギルのリーダー作だからレコード会社に頼まれて賞を与えたように見えたんだよね。
アレンジャーの多くがそうなんだけど、ギルもリズム・セクションを軽視しているように感じる。リズム・セクションが引っ張るということがない。というかリズム・セクションに存在感をださない。比べるものではないのかもしれないけどサド=メルなんかはリズム・セクションがかなり重要な役割をもつ場面が多い。おいらとしてはそっちのほうが楽しいんだよね。多人数によるアレンジはハーモニーだけではないと思う。サド=メルによる複数のパートでのポリリズムやテンポチェンジ、一瞬にしてリズムの色をかえる手法は天才的でゾクッとする。
まあしかし、絶賛しているコメントみるとまた聴きたくなってきます。
ということで聴いてみた・・・(続く)
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