NEIL
LARSEN “JUNGLE FEVER”
ジャケットも裏ジャケも今にも死にそうな顔色の悪い男が壁にもたれかかっているが、ニール・ラーセンは活発な男である。顔色が悪いのは写真にそういう色加工をしたからだ。言わなくてもわかるだろうけど。
1曲目のSUDDEN SAMBAでは絶えずホイッスルが鳴りまくっている、アメリカ人が考える典型的なまちがったサンバなのがいかにも70年代であるが、ラーセンのつくる曲はどれも名曲だ。キャッチーともちがうがとにかく耳になじみやすい。派手ではないかもしれないがセンスがあってすごくよい。相棒のバジー・フェイトンのギターとリフをユニゾンすることが多く、それがよい効果をだしている。
タイトル曲はジャングルでもフィーバーでもない曲想だがw、ラーセンもフェイトンも名演を聴かせてくれる。作曲者としても演奏者としても優れていると感じさせられる。派手じゃないのがよいのだ。ガトー・バルビエリの名曲「ラスト・タンゴ・イン・パリ」も収録されていて、ここでのマイケル・ブレッカーのソロはリチャード・ティーの「ストローキン」に匹敵するくらいで出だしのフレーズががっこいい。微妙なアウト感とマイケル節全開で「く~ったまらん!」である。涙でそうになる。
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