知り合いＮの娘さんが吹奏楽部で、あの名曲「銀河鉄道９９９」（ゴダイゴの方ですからね）をやることになったそうだ。Ｎはあの頃の音楽をこよなく愛するので、音源は当然持っている。娘さんに「オリジナルの音源聴くか？」と言ったら、娘さんは「いらない」と言って、ネットで吹奏楽による音源を探して聴いていたとのこと。
確かに吹奏楽の音源を聴くのは参考になるかもしれない。しかし、オリジナルとかに興味がわかないというのは不思議だ。ジャズファンはこのあたり「ジャズ周辺」をあさるのが大好きだから、たいていはオリジナル音源を聴くのではないか。そしてだんだん好きな音楽の範囲が広がっていく。
例えば、ゴスペルの曲をジャズでやっているのを聴いて、もとのゴスペルでのバージョンが気になってマヘリア・ジャクソンを聴いてみてはまったとか、ディメオラのアルバムで初めてパコを聴いて、パコのリーダー作はどんな音楽なんだろうかと思って聴いてみてはまったとか、リー・モーガンのアルバムでイエスタデイを初めて聴いて、「これがビートルズの曲か。大したことねえな」と思って、いや違う、オリジナルのビートルズの音源を聴いてみてはまったとか、そういうのってけっこうあると思う。
一番あると思われるのが、ゲッツ／ジルベルトを聴いて、ジョアンまたはアストラッドを好きになって、ご本人のアルバムを聴いてみてだんだんボサノヴァのファンになり、さらにＭＰＢが好きになる、というパターンだろうね。ジャズファンにはそういう性質があると思う。
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