マイルスによるスタンダードのアレンジは、本当にセンスがいい。厳密にはマイルスでなくメンバーの誰かによるものなのかもしれないが、ここではマイルスによる、としておく。
マイルスのアレンジは、とにかく、ジャズが単なる歌曲の焼き直しでなく、以下にもジャズらしい音楽になるためのアレンジである。
例えば「枯葉」。冒頭にあの部分を付けただけ。それがかっこいい。テーマとの対比、そして、「ああ、いかにもジャズだなあ」と思えるリフだ。
それから、「ディア・オールド・ストックホルム」。あの、途中で執拗に挟まれるリフ、ああいうアレンジによりあの曲はジャズになった。
それから「It never entered my mind」。あの演奏はもう文句なしでしょう。あれゲッツが普通にやっていて、それはそれでいいんだけど、やっぱりマイルスのアレンジは誰も真似できないものだ。
「But not for me」の最初のコードを変えたというのもあったね。
ちなみに、「ラウンドミッドナイト」も前奏やエンディングなどが同様に死ぬほどかっこいいけど、あれはギルによるものだということが有名だよね。
こういう、ジャズメンがほぼ即興的にアレンジをしたものが、時代を超えて残っていくというのはすごくかっこいい。
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