2016年2月12日金曜日

イヴァン・リンス「Mode livre」

パット・メセニーがアルバム「We live here」のブックレットで「イヴァンの全作品が大好き」と言っている(というかfavoriteリストにそう書いてある)のは、知ってる人は知っている。

イヴァンはただでさえレベルが高すぎるMPBのシンガーソングライターの中でもさらに楽曲のレベルとポップ性が高いから、本国でもさぞ人気者なんだろうと思っていたら、カエターノの「Pra Ninguem」で仲間の名前をどんどん歌いこんでいく歌詞なのにイヴァンの名前がなかったのには驚きだった。共演してる録音もあるのにね。

さて、イヴァンといえばEMI4部作が人気で、確かに楽曲のポップ性や技術的な作りこみ度では全世界のどのミュージシャンにも負けないんじゃないかという内容であることは否定しない。

 ただ、それ以前の楽曲もとんがっているのが多く、個人的には大好きだ。この時期は作詞がヴィトル・マルチンスでないことも低みられるのかもしれないが、EMI時代より若さが前面に出ていて、むしろイヴァンの曲作りの技術ではなく【センス】をより強く感じさせる。

Modo Livre
modo livre

このアルバムの1曲目「rei do carnaval」なんか、彼がいかに個性的なセンスを持っているかがよくわかる秀作だ。歌詞もダブル・ミーニングみたいでかっこいいんですけどね、確かに深みがヴィトルとは違うのかもしれない。



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