はい、何週かぶりに「題名のない音楽会」の話です。
いよいよネタに詰まったのか(先週なんかただの総集編なのに「五嶋龍の音楽会」とかいってたね)リニューアル後初めてジャズをとりあげた。ずっとクラシック一辺倒だったからな。新聞テレビ欄の紹介記事では「今、ジャズが新しい音楽として注目されている・・・」とあった。この時点で茫然。大丈夫か?「新しい音楽として注目」?そうなのか。確かにおいらの周囲にはクラシックやっていた人がジャズに興味を持ちはじめた人が何人かいるが。
と思いきや、BN専属の黒田卓也が出演。ネームバリューのある大物を出さずに黒田を出すあたりは、確かに「ジャズ新世紀」の看板は偽りではないかと思った。大いに評価したい。
出演者の演奏は大変すばらしいものであった。五嶋氏がしゃべったのは1回だけ。通常のクラシック編のときですらあまりしゃべってないのにジャズになると言うことはほとんどないのだろう。少し同情する。
ゲスト演奏者のひとりはスガダイローであった。以前からおもうけど、スガダイローやメディア出演率最上位である山下洋輔などをああいう番組で単にジャズピアニストと紹介するのはいかがなものだろうか。ひじ打ちやクラスターで調性を破壊するのがジャズだとおもわれるのではないだろうか。せめて「フリー・ジャズのひと」みたいな言い方してくれないものかね。え?フリーじゃないだろって?ピアノに火をつけたりバスケットボールのドリブルと共演したり詩の朗読とコラボしたりするのはフリーのひとしかいないでしょ。まあいいけど。
番組最後はスガダイローと黒田卓也の共演だったんだけど、ピアノが後ろでごちゃごちゃやっているという図式になってしまった。フリー系のリズム・セクション楽器とそうじゃないひとが一緒にやるときってたいていこうなるんだよね。ソロもバックも同じみたいな。フリー系同士ならちゃんとはまるのにね。個人のスタイルってのは確かに大事だけど、フロントが演奏しているときは明らかにそこを中心に作り上げなければならないとおもう。フリーは別にしてね。黒田はフリーじゃないでしょ。てか、彼の音楽をああいう会場でダイジェスト的に紹介すると、魅力が全然伝わらない。難しいところだ。
以上、敬称略。
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