2015年6月13日土曜日

オーネット・コールマン死去

オーネット・コールマンが亡くなった。85歳。ネットのニュースでは「コルトレーンとともにフリージャズを牽引」とあったが、コルトレーンのフリーとオーネットのそれはまったく違うもので、他者の追随を許さない個性的なフリーであったと思う。

それから、「コードにのっとった従来の構成には限度があり、不自然だと語っていた。そして、ジャズは人と人とのコミュニケーションのひとつの形態」といったと書いてある。これについては以前にもいったと思うけどあえて反論したい。

コミュニケーションは最低限のルールがあってこそ成立する。例えば「日本語を使用する」というルールを当事者が守らなければ、コミュニケーションできない。非言語的コミュニケーションでも同様だ。相手が手話を理解しなければコミュニケーションにならない。

ジャズを会話に例えること自体が実はナンセンスなのかもしれないけど、それでもやはりコミュニケーションというからには最低限のルールがなければならない。オーネットは既存のルールからの解放を実現したけど新しいルールを作れなかった。だから、ドン・チェリーやハバード等と共演していてもそれぞれが制約から解放されて自由にやっているだけで、コミュニケーションはできていない。だって、オーネットの頭の中のルールを共演者が理解しているわけじゃないでしょ。せいぜい
「こんなにルールとらわれずにやってるぜ!」
という主張に
「「さすがオーネット!おれたちにできない事を平然とやってのけるッそこにシビれる!あこがれるゥ!」とパット・メセニーが思うくらいなのである。





というようなことを昨日オーネットのニュースを見てまとめたのに、今朝になったら消えていたので、いまあわてて思い出しながら書いた次第です。



↓よろしければ投票してください!

音楽(ジャズ) ブログランキングへ