2014年8月17日日曜日

チャーリー・パーカーのオムニブック

パーカーのオムニブックというのがある。というか、ジャズミュージシャンなら必ず知ってる。必携ともいわれている。

Charlie Parker Omnibook: For C Instruments. (Treble Clef Version)

 パーカーのソロを採譜したもので、「これをクラシック奏者に渡してひととおりやらせれば、最低限ジャズをできるようになる」ともいわれている。

実際かなり役に立つと思うよ。

でも、記譜方法に難点がある。たとえば、キーがなんであろうとすべて調性をCメジャーにして、その都度臨時記号で対応している。これではキーとコードに対する音の選び方がわかりづらくなる。

それから、オクターブ違う音にも臨時記号が適用されている。つまり、1つの小節内で、低いC音に♯がついていても上のC音はナチュラルで演奏するよね(え、違う?)、でもオムニブックではある音名の音に臨時記号がついたらすべてのオクターブにおいてそれが適用されるのだ。

ついでにいうと、日本で出ていた「チャーリー・パーカー・ストーリー」は、いわゆるマスターテイクでなくコンピ編集者が自分で聴いて収録テイクを決めているので、この本に収録されているソロと違うこともある。

ところで、昔でた管楽器奏者用のコピー集がある。

アドリブマスター ジャズテナーサックスアドリブ名演集 (アドリヴ・マスター・シリーズ) 

これは、管楽器がB♭だから全音上げて楽譜を書いているのに、コードネームはすべて実音で書いてあった。「ピアニストと一緒に見ながら共演するため」と書いてあったが、「おい、気は確かか?」

ソロコピー集を買う人の99%はアドリブの学習目的だろう。単にコピーして演奏して楽しむなんてのはジャズミュージシャンではない。だったら、コードネームもB♭表記にしないとだめだろう。それに気付かず楽譜を見てると、アヴォイドがどんどんでてきてびっくりするよ。





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