これ、名盤と言われてるよね。まあよいのはわかる。けどそんなに特筆するほどいいもんかな?70年代以降のエディ・ゴメスのメロディックな演奏を知ってる者としては、60年代の彼はまったく歌ってないとおもう。ベースのピックアップという技術的な問題もあったのだろうけどさ。
エヴァンスは当時のインタビューで「とりあえずは彼の好きなようにやらせている」みたいなことをいっている。このころのエヴァンス・トリオはベース・ソロになるとピアノが弾くのをやめることが多いのだけど、歌ってないただ速いだけのフレーズを聴かされてもどれも同じに聴こえてしまう。初期のゴメスしか知らない人はゴメスを嫌いになってるだろう。
エヴァンス本人もヴァーヴ時代はレーベルの音作りの関係なのかわからないけどピアノにツヤがないように聴こえる。音色のレンジが狭いというか。おいらとしてはエヴァンスのモントルーなら「モントルー3」が一番好きだ。
あと、このアルバム、ディジョネット参加ゆえの名盤といわれることもあるけど、おいらは「ディジョネットでなければもっとよかった」とも思う。その辺は好みの違いがあるね。
ところでモントルーでピアノ・トリオならこれがおすすめ。
ドン・プーレンの「モントルー・コンサート」。初めて聴いたときに深い感動を受けた。キースのケルンを聴いたときのような(いいすぎか?)。プーレンは特殊な奏法とかミンガスのバンドにいたとか、そういうことばかり強調されるけど、このアルバムは彼がひとりのピアニストとしていかに優れているか、どれだけ深いものをもっているかということがよくでているとおもう。
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