2014年4月20日日曜日

ドミナントセブンスとは


セブンスコードのことをドミナントセブンスと呼ぶ人がいる。
たとえばブルースをやってるとして「1小節目のドミナントセブンスが」などというのだ。

ちがうでしょ。

ドミナントというのはスケールの5番目の音、またはダイアトニックコードの5番目のうえにできる和音。
4和音の場合はセブンスなのでドミナントのセブンスということでドミナントセブンスという言い方が定着したのだろう。いわゆる7というやつ。

V7というのは4度上に強進行して不協和を解決する機能をもつ。それがドミナントセブンスでありその進行をドミナントモーションというのは説明するまでもないだろう。

ブルースの冒頭コードはドミナントか?
いやいや、トニックでしょう。7だ(注:曲によっては7もあるけど)。短7度の音はブルーノートだ。だからドミナントセブンスと呼んでいるひと、やめましょうね。

「でも2小節目の4度上に解決してるじゃないか」

などというひとはいないよね。仮にそのとおりだとすると「ブルースの冒頭のコードは4度上の調のV7である」ってことになるよ。さらに、マイナーブルースの1小節目はドミナントセブンスではないわけだから、「ブルースってのは短調のときはトニックからはじまるけど長調のときはセカンダリードミナントから始まる」ってことになる。常識で考えるとトニックでしょ。

ブルースのコード以外でいうとノン・ダイアトニックの代理コードがある。♭Ⅶ7とかだよね。たとえばジャスト・フレンズの4小節目はドミナントセブンスではないでしょ。


ある大手出版社(R社ね)から出ている本ですら「ブルースの1小節目のドミナントセブンスは・・・」と書いてある。この一言で台無しだよね。



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