パット・メセニーのピカソギターをご存知だろうか。
おいらが初めて見たのは、確か1996年だったかの、横浜で行われた最後のマウント・フジ・ジャズ・フェスティバル。はは、富士山関係ないじゃん。
ちょうどその頃にパットが使い出したんじゃなかったかな。開演前からステージに置いてあって、観客はみんな「あれなんだ?」とざわざわカイジっていたと思う。
このアルバムでも音が聴けるんだけど、はっきりいってどうでもいい。見た目とはうらはらに、びっくりするような音楽は聴こえてこない。そもそもほとんどが共鳴弦で、パットが直接弾くのは普通のギターの部分だけではないか。そうじゃなくてもどうでもいい。
パットといえば、オーケストリオンというアルバムがある。
よくわからないかもしれないが、楽器の自動演奏機だ。発音部分がアコースティックであり、電子音でないところがポイント。
ただ、演奏そのものはコンピューターの打ち込みであり、その点では「電子音かどうか」の差しかない。でもね、いまのサンプリング音源はかなり優れていて、素人耳にはアコースティックとの違いがわからないものも多い。
オーケストリオンは見たとおり、やたらとでかい。ただ動く部分はマレットとかスティックとか、その他であり、見ていてちょっと物足りない。蒸気でも吹けば、ジブリアニメにも出てきそうないかにも前時代の自動演奏機みたいでかっこいいのだが。
いずれにせよコンピューターによる打ち込みであるから人間の演奏にはかなわない。タイミングの正確さだけだ。4ビートはいい意味で正確じゃないところがあるからこそいいのであり、そういう点ではその正確さも仇。
アルバムを聴いたときは、さほど違和感はなかった。つまり、わざわざこんな機械作らなくてもバンドでやればよかったじゃん、ということ。機械に使用しているスティックだったかをジャック・デジョネットからもらったそうだけどさ、本人に叩いてもらえばもっといい音楽になったと思うよ。
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