MIKE
STERN “UPSIDE DOWNSIDE”
ほとんどのひとがそうだと思うが、マイク・スターンを初めて知ったのはマイルスの復帰後のバンドだった。おいらもそのくちなんだけど、正直言ってマイルスの存在が大きすぎて「マイルスとその一座」みたいにみえて、スターンも、そして同じくマイルスバンドの一員だったマーカスも若手だったせいかまったく印象に残らなかった。そう、まったくだ。そして、ほとんどの人がその後ステップス・アヘッドの東京ライブでスターンを再認識したと思う。
本作はちょうどその頃につくられたアルバム。派手さはないしテクニックを前面にだして「どうだ~!」ということもないがすごくよくできたアルバム。シンプルながら丁寧につくられているのがわかる。ジャケットは若干手抜き感があるが、「FAT」と言われていた名残があるのがほほえましいw
このアルバムの注目ポイントは、やはりスターンがドラッグでボロボロなころに一緒に演奏していたジャコが1曲参加していることだろう。86年のジャコをよくレコーディングに参加させたなあとおもうが、1曲ならなんとかなったのだろう。というか実際なんとかなっている。全盛期の輝きはないもののジャコらしさは随所にみられる。
ところでジャコの海賊版、NYシリーズのVOL.5は当時同居していたスターンとのライブだけど、NYシリーズにしてはなかなかの出来のよさだ。ジャズの中心から少し外れた80年代半ばのNYを知りたいひとにはおすすめかも(そんなやついないか)。
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