BILL
EVANS “ANOTHER TIME THE HILVERSUM CONCERT”
名盤といわれる「モントルージャズフェスのビル・エヴァンス」と同時期の録音。世紀の発掘音源、最高の演奏の記録と宣伝されCDより先にLPが発売されるという異例のリリースをされたが、ジャケットの写真はイマイチなのが残念なところだ。
正直にいうとおいらはエヴァンスのモントルー(1枚目のヴァーヴのやつね)はそれほど高く評価していない。個々の演奏は素晴らしいけど、トリオとして考えるとエヴァンスのキャリアのなかであのトリオが上位に来るものではないと感じるから。というか、60年代後半のエヴァンス・トリオは基本的にあまり好きでない。エディ・ゴメスが本領発揮するのはピックアップを使い始めた70年代からであり、この頃の彼のソロは音楽的とは程遠い単なる速弾きに終始するだけ。ベース・ソロになると途端にピアノを弾くのをやめて無伴奏ベースソロにもっていってしまうエヴァンスが理解不能だしトリオの必要ないなとも感じた。それはイマイチなマーティ・モレルからジャック・ディジョネットに変わった「モントルー」でもほぼ健在。繰り返すが個々の演奏はすごい。すごすぎる。
このアルバムの発表を知った時も、「どうせ他の69年と同じでしょ」とおもった。結論をいうと、全体的にはその通り。けど聴く価値あり。つーか1曲目だけでも聴いてほしい。いやマジですごい。ディジョネットにKOされる。選曲もそれぞれの構成・アレンジもいつもの通りだけどね。音質よいです。
↓よろしければ投票してください!
音楽(ジャズ) ブログランキング