LEE
MORGAN “THE PROCRASTINATOR”
メンバーがちがう67年と69年の録音が6曲ずつ収録されている。たしかLP時代は「PROCRASTINATOR」と「PROCRASTINATOR 2」と分けて発売されていたはず。しかし1枚にまとめるのは無理があるといえる内容。
圧倒的に前半のほうが音楽的に素晴らしい。モーガンの他にはウェイン、ハービー、ハッチャーソン、ヒギンズ、ロンという、当時のブルーノートを代表するラインナップといえる。いまこう列記しただけで身震いがしてくる。最後のあたりで弛緩するがw
ここでのウェインがいかにものウェイン節で演奏している。ジャズ・メッセンジャーズやマイルスのところでは見せない、自分のリーダー作でも見せない、BNのサイドメンのときにしかみせない浮遊感のある演奏。めったにみせないスタイルではあるけどこれぞまさにウェインといいたくなる「く~、たまらん!」といいたくなる演奏なのだ。うまく説明できてないけど聴けば「なるほど」と感じるとおもう。
アルバム後半はジョージ・コールマンとかハロルド・メイバーンとかさ、悪くないんだけどどうしても2年前の録音から退化しているとしか感じられないんだよね。67年録音も69年録音もいわゆるカスクーナの発掘リリースで、おきまりの「なぜこれがお蔵入りだったのだろうか」という言葉がつきものなわけだけど、69年のほうははっきりとお蔵入りの理由がわかるよ。売れセン狙いのジャズロックみたいなやつばかり。
最後の曲は”UNTITLED BOOGALOO”という曲なんだけど「おいおいタイトルぐらいつけろよ」とおもって聴いてみると超駄曲。間抜けなブーガルーのリズムとの相乗効果で、これじゃタイトルなんかつけられんわなあと思う。ジャズ界屈指の駄曲だ。本気でこれを売るつもりだったのだろうか。
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