2017年10月18日水曜日

JOE HENDERSON “POWER TO THE PEOPLE”



JOE HENDERSON “POWER TO THE PEOPLE”

結論からいうと駄盤。失敗作。つまらん。ハービー、ロン、ディジョネットというメンツに期待してしまうが見事に裏切られる。理由をひとことでいうと黎明期だからということになるのだろう。

69年の録音だが、ハービーはエレピの弾き方にまだ習熟しておらず全体的にぼやけたサウンドに仕上がってしまっている。
ディジョネットはビートがまったくだせてなく(それが69年の音楽らしいといえばそうなのだけど)、ビル・エヴァンス・トリオでは機能するのかもしれないけどこのセッションでは「何をやりたいのかわからない」という演奏になってしまっている。
ロンはあいかわらず自分本位でまわりを聴いてない。4曲目のアイソトープを聴いているとなんだかこっちが恥ずかしくなってくるくらいハズしている。音程じゃなくて、狙ったことが不発になっているということ。マイルスのバンドじゃないんだからさ~。”THE QUARTET”で来日したとき一人だけ別の方向に行っていたけど、それと同じ感じだ。ジョーヘンはBNでは傑作と名演の宝庫だったけど、それ以降はどうも駄盤が多いんだよね。

ところでおいらが買った盤はオリン・キープニュースの”24bit KEEPNEWS COLLECTION”というシリーズなんだけど、CD盤をケースから外すと下に見たこともないドヤ顔のおっさんの写真があるんだよね。それがオリン・キープニュースなんだと気付くのに少し時間がかかった。BN再発も盤の下に写真がかくれているのだけど、そのレコーディングに参加したミュージシャン(リーダーではないw)の写真だからまだわからなくはないんだけど、プロデューサーがそんなに出しゃばるのはどうかねえ、クインシーくらいなら別だけどさ、と思ったけど、冷静に考えるとマイナー・レーベルのプロデューサーが当時あまりスポットライトがあたっていなかったミュージシャンのレコードを作ってそれが後世に残っているということのほうが功績が大きいな。それにしてもライオンはわかるがキープニュースか。レアではある。



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