たぶんこの話は初めてだと思うんだけど。
若かりし頃、友人8人くらいとレンタカーを借りて旅行に行ったときがあった。
当時はMDもなくカセットテープの時代ね。みんな自分の好きな音楽をカセットテープに録音してきて、「じゃあみんなのカセットを順番に聴いていこうぜ」ということになった。
ところがみんなのカセットの内容はどれも同じ、当時流行っていたJ-POP。ホント内容は同じ。曲順が違うだけだ。おいらは唖然とした。
それなのに、1つのカセットが終わると、「じゃあ、次はオレのカセットね!」と嬉々としていうわけですよ。で、さっきまで聴いていたのと同じ曲が順番だけ変わって流れてくるのだ。「おまえら、気は確かか」と思ったね。さっきと同じじゃねーか、同じなんだから飛ばしておいらのジャズを聴け!と思った。マジで。
ようやくおいらの番になった。しかし、ジャズはポップスより録音レベル(音量ね)が低いため、クルマに乗っているとほとんど聴こえない。後ろの席から助手席のやつに「音量上げてくれ」といって音を大きくしてもらったんだけど、しょせんジャズ。当時から「弁村はジャズとかいうつまらない音楽を聴いている」と思われていたので、おいらのカセットの順番になったとたん、みんな会話に集中しだして、音楽なんてまったく聴いていない。ただでさえインスト、いいBGMになったろうよ。フン。
おいらのカセットが終わった。しかし幸いなことに、音楽を聴いていない友人たちはおいらのカセットが一周したことにも気づかない。もともとインストで知らない曲ばかりだから、デッキのガチャンという音さえ聴こえなければ、あとは音楽を聴いていても気づかないだろう。
どうせ次のやつもまた同じJ-POPなんだろう、聴いてられるか。おいらは誰にもばれずにそのまま2周目を流し続けたのであった。フフフ・・・
しかし翌日のドライブでは「弁村、昨日はずっとお前のカセットだったろう?今日はお前のは出番なしね」と言われ、あいかわらず同じ曲を延々と聴かされた。
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