昨年野口五郎のアルバムを買ったら報告すると言いながらすっかり忘れていた。
いやあ、リアルタイムでは聴いていなかったから新鮮な感じ。リズムセクションがとにかくすごいから、ボーカルが入ってくるまではバリバリのフュージョンです。だいいち、アメリカのフュージョンでもポップスとの境界があいまいなものもあるから、違和感ないよ・・・
と思っていたら、やはり野口の歌が入るとちょっとガクッとくる。楽曲は微妙なものもあるし。
トロペイ、サンボーン、マイケルにランディ参加だけど、ランディのソロはなし。マイケルも1曲だけでさらにパッとしない。トロペイとサンボーンは数曲。もっとソロを増やしてほしいと感じたけどそれはジャズ側からの見方だから仕方ない。
とくに当時のファーストコールであるサンボーンはいまとはちがう若い音色で「これこれ!たまらん」といいたいくらいだから、よけいもったいない感がある。いまより艶が少なく乾いた感じの音色ね。
ウィル・リーとかマイケル・ブレッカーはSMAPのアルバムにも参加していたけどレコーディングしながら「日本のミュージシャンといえば昔、野口五郎ってひとの録音もしたなあ」などとおもったのだろうか。
タイトル曲「異邦人」はこれまた微妙なメロディとコード進行。これが、前奏や曲中のキメが思い切り「ルパン三世」のテーマ曲と「太陽にほえろ」のテーマ曲を足して2で割ったような感じで、ははは、「おいおいサンボーンに太陽にほえろをやらせたかあ」
と、笑ってしまうのだ。
で、サンボーン参加アルバムとしてはこっち↓のほうがむしろおもしろい。スピノザのソロはほとんどないけど、サンボーンはソロやオブリでたっぷり聴ける。
野口五郎 U.S.A. STUDIO
CONNECTION タワーレコード限定CD 2枚組
さらに聴きどころとして、野口が三味線を弾いて、超大物サポートミュージシャンによるインスト曲とジョイントしているのだ。これはおもしろい。
しかしその後スピノザに三味線を弾かせて「グレート!」とかいったあとに日本語で「すごくヘタクソ」とかいって笑いを誘うくだり、事前にスピノザにも内容を言っているのであればアリだけど、そうじゃないなら、一番いきがって生意気な態度だった頃のTOKU氏のステージパフォーマンスを思い出すから不愉快になる。 そのステージを見てから、TOKU氏を大嫌いになってしまったんだよね・・・いや、気にしないでください、音楽的な次元の話ではないし。
それと、1曲演歌をやってるんだけど、今までピンとこなかった野口のボーカルが演歌ではばっちりはまっているんだよね。驚いた。ちなみにサンボーンにもあの演歌サックスを吹かせているw
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