ポール・デズモンドの「明日にかける橋」を聴きました。
デズモンドはブルーベックのバンドにいたときこそ際立っている。演奏内容がどうのこうのというわけではなく、ブルーベックのピアノが無骨でデズモンドとのコントラストがはっきりしているからそう思うのだね。
さて、このアルバム、よくあるA&Mのポップスもどきかと思って期待してなかったんだけど、サイモン&ガーファンクル曲集なんだね、正確にいうとポール・サイモン曲集というべきか、わるくなかった。プロデュースはドン・セベスキー、これって珍しいと思う。
冒頭いきなり「コンドルは飛んでいく」、フォルクローレのスタンダードでポール・サイモンの曲ではないけどサイモン&ガーファンクルのアルバムに収録されて、ちょっと歌詞が物議をかもした。
3曲目はハーパーズ・ビザーレにサイモンが提供した曲。コード進行は単調だけどうまくアレンジされている。
4曲目の「ミセス・ロビンソン」はデズモンドにふさわしく、7拍子をまじえたアレンジでかっこよく仕上がっている。
そして6曲目「アメリカ」おお、これをやったか!
おいらはこの「アメリカ」のオリジナル録音が好きで、ライブでも演奏したことがある。おいら以外にもこの曲をやるひとがいるとは・・・なんてデズモンドを自分のレベルまで引き下げたような発言、すみません。まあオリジナル録音を聴けば「うまくアレンジすればジャズになる」とみんな思うはず。いずれにしろ名曲です。
8曲目の「スカボローフェア」、有名な曲だからこそこれも変拍子にアレンジ。デズモンドはらくらく演奏している。
ということで、おいらはかなり気に入ったアルバムなんだけど、ストリングスのオケ+ハンコック、ロン等のリズムセクション、というパターンは典型的なこのころのA&Mサウンド。ウェス師匠のA&M諸作を好きでないひとにはつまらないのかもしれない。
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