2014年7月14日月曜日

初めてのバンド

以前、「初めて入ったのがうまい人のバンドだった」と話したと思うんだけど、今回はそのときの話を。


ホント青二才の頃。ある人の紹介で、キャバレーやってきた人たちのバンドに入ることになった。1回だけ手合わせしたら「へえ、けっこうできるね。じゃあ来週からよろしく」といわれた。
「けっこうできる」といわれてその気になるほどのデキではなかった。100曲くらいのレパートリーの楽譜をもらい、家で必死に一週間練習しましたよ。

バンマスの、サックスAさんは、おいらを鍛えるためか、自らはホーンなのにテーマメロディはおいらに任せていた。ホーンがいるのにギターがテーマを演奏するというのはけっこう違和感があり、かつおいらはかっこいいフェイクもできず、細かいフレーズは間違うし、バラードのカデンツァ~エンディングはどうやっていいかわからず、かなり恥をかいたと思う。

Aさんはおいらができる曲ばかりを選んでくれたのだが、そういうのはどうしても似たり寄ったりのテンポなんだよね。あるときは酔っぱらいの客にぐだぐだ文句をいわれたこともある。するとAさんがいきなりかなりアップテンポの曲を始め、酔っぱらいは「そうそう、こういうノリのいいのをやれよ」とばかりに自席に戻っていった。おいらはやはりついていけなかったけど。

悪い意味でなく、事実として、Aさんは自分がよければどうでもいいというところがあったから厳しく言われることも少なかったけど、たまに「それは何がしたいのか」とかするどい指導があった。それは今でもよく覚えている、いい経験になった。

理由あってAさんと一緒にやることはなくなってしまった。おいらは「Aさんありがとう」という気持ちだったのだけど、バンドを解散してから実はAさんが(やはり)ふがいないおいらに不満を持っていたということを知った。そりゃそうだよな。

今ではたまに一緒にやるとちゃんといってくる。「ちょっとストップ!そこ、どうしてそのフレーズだけハシるの?オレのと楽譜違うんだっけ?もう1回やるぞ」ちょっと厳しすぎるんですけど・・・


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