2014年7月2日水曜日

酒癖の悪いひとはしっかり読んでください



昔の話。

Kさんという男性ボーカルがいた。背が高く面倒見がよく男前で彼をあまり知らない人からは慕われていた。彼を知る人間からは、その酒癖のわるさから音楽以外でのつきあいは避けられていた。

ある仕事でKさんといっしょになった。演奏中からけっこう気が合って、終わってから自然な流れで飲もうということになった。おいらはKさんの酒癖についてはまだ知らなかった。


酔いがまわってくるとKさんは声が大きくなる。そしてまず店員に対する態度がわるくなった。

「おい!」と呼びつけて注文する。店員が何か言うと、

「あぁ?聞こえんなぁ」

もう、ほとんど北斗の拳である。

相手は若く血の気が多そうな若者であるにもかかわらず、である。
相手が怒り出すのではないかとヒヤヒヤしてしまった。


2軒目に入った店はジャズの演奏をしていた。ギター・トリオだったかカルテットだったか忘れたがとにかくギターがいた。
テーブルについてしばらくしたらKさんがバンドに対して「うるせえぞ!話ができねえ!」と叫んだ。
しかしバンドの音のほうがでかいせいか誰も気にしてないようだ。するとKさんがおもむろに立ち上がって演奏中のバンドのほうに歩いて行った・・・・
そして「うるせえんだよ」といってアンプのコンセントを抜いてしまった。

おいおい・・・・!!

(なぜかおいらが)平謝りに謝って許してもらった。二度とごめんだ。
ウソかホントか、Kさんはこのことを覚えてないという。


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