JOHN
PATITUCCHI “COMMUNION”
チックやウェインのグループで名演を残しているトップ・ベーシストのひとりジョン・パティトゥッチは、自身のリーダー作としては駄作を作る名人だ。
彼のアルバムはけっこう買ったが、いいと思えるものはひとつもない。2001年制作の本アルバムもそうだ。”CHORO LUOCO”というオリジナル曲をやっているので現代のジャズ・ミュージシャンがショーロをどのように表現しているか聴いてみたかったのと、スタンダードでもあるミステリオーソとボエミア・アフター・ダークの現代的(当時ね)解釈に興味があったから買ってみたのだが・・・
購入して期待をまったくせずにCDプレイヤーで再生してみると、1曲目の冒頭3秒ですでに駄作であることがわかった。ああ、こういうジャズはおいらは好きじゃないとピンときた。アルバム通してそんな感じ。一応注目していた”CHORO LUOCO”は単にパンデイロとタンボリンが参加しただけの重いリフの曲。当然ドラムもいる。まったくショーロをショーロとしてとらえていない。パンデイロとタンボリンについてはクレジットに「パーカッション」としか書いてないあたりがブラジル音楽好きにはきついね。
それからミステリオーソはモンクの曲ではなく同名のパティトゥッチのオリジナル。駄曲だ。ボヘミア・アフター・ダークはベース1本によるソロ曲。いくらテクニシャンだからといってベースだけでやられてもつまらんね。自己中心的と感じて、なぜか(?)ロン・カーターを連想してしまったよ。
関係ないけど、ジャケットでは緑色のシャツを着ているが裏ジャケでは青いシャツ、ブックレットの裏は赤いシャツ、というファッショナブルぶりだ。
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