2016年11月14日月曜日

ボーカル総論





他のジャンルでは花形であるボーカルだが、ジャズでは器楽曲より下にみられるし特にミュージシャンの間で評判がわるい(ということをよくきく)。ロックやポップスとちがってジャズの器楽奏者は音楽の構造を深く勉強しているので、そういったことを理解していないボーカルがいやなのだろうとおもう。謙虚さとルックスwがよければ対応もかわるだろうけど。

ボーカルはそもそも住む世界がちがう。演奏者にとってみればたとえばカインド・オブ・ブルーは必聴であるが、ボーカリストにとってはそうではない。もう根本からちがうのだ。さらにたいていのボーカルは別にジャズが好きではないし、ジャズというものを知らないことが多い。良くも悪くも、ヘタでも通用するのがジャズボーカルであることがなおわるい。うまくなる必要がないならそういう努力もしなくなる。

以前、日本のポップスをやる機会があって、あるボーカルに音源を渡したことがあったけど、2週間後のリハーサルの段階でまったく曲をあたっていなかった。メロディもメチャクチャで唖然としたことがある。日本語曲なのに。
そのときのボーカルのいいわけが「えっとー、ぶっちゃけわたしバンド10個やってるんでぇー、忙しくてぇー」とかいうものだった。バンドの一員のような言い方だが適当に顔出して適当に歌わせてもらっていただけなのだろう。

とまあ、こういうことが多々あるから(たくさんエピソードあります)ボーカルの地位はなかなか上がらないのだとおもう。一応いっておくとおいらは別に歌が嫌いではない。たとえばボサノヴァなんかは歌が必要だとおもっているし大好きだ。




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