ビル・エヴァンスの代表曲「ワルツ・フォー・デビー」。先日、ジャズを知らない人と一緒にいるときに聴いていたら「お、これいい曲だね」といわれた。まあその、そのとき聴いていたのは「Know what I mean?」のほうなんですけどね。エヴァンス参加してるからいいだろ。
で、どうしてこれが「謎」なのかというと、「なぜ2コーラス目から4ビートになるのか」という疑問があるからなんですね。
50年代半ばくらいまではアドリブは絶対4ビートであり、3ビート(ワルツのことはこういうらしい)、要するに3拍子ではなかった。でもエヴァンスがこの曲を発表したころは当たり前のように3拍子でアドリブをするようになっており、実際エヴァンスも録音している。
「ワルツ」と言っておきながら、「確かにワルツだけどエヴァンスのルバート気味イントロだから微妙だな」と思って聴いていると、ベースとドラムが入ったらすぐに4ビートになっちゃう。ワルツを堪能できないのだ。
「それくらい謎でも何でもない」というかもしれないけど、エヴァンスのワルツ好きはおそらくジャズ史上ダントツ。70年代以降が顕著で、特にラスト録音の「コンセクレイション」なんか、ワルツだらけ。それなのにどうして自らの代表曲をこういう演奏にしているのか。謎なんだよなあ。
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