フリージャズとは結局のところ何なのだろう。アメリカ、欧州、日本のフリーはそれぞれ違う。すべてがすべてではないけど、欧州のフリーはまったくといっていいほどルールがない。というものもあるらしい。何人かで飲んでいて、気が向いたら音を出す、飽きたらやめる、という、音楽的に自由かどうかという次元よりさらに自由なものなのだそうだ。山下洋輔トリオのフリーは最低限の終わり方だけ決めていたら「そんなのはフリーといえるのか」といわれたとか。
音階があれば即それが音楽、とは言い切れない。そういう意味ではフリーは音楽ではないという意見もある。しかしフリーファンに言わせれば自分をさらけ出すことによる感動と興奮は並みのジャズの比ではないとのこと。「そんなのが音楽と呼べるのか」という問いに対しては、「聴いていて『おもしろい』と思えるものなら、呼び方とか定義なんてどうでもいい」という回答。
えらそうにフリーを音楽かどうかという議論をするのもけっこうだが、クラシック側から言わせれば「即興なんて音楽じゃない」「クラシックと比して技術が稚拙だから音楽じゃない」という意見もあり、それに対しては「勝手にいってろ」というジャズファンがほとんどだろう。フリーファンの意見と同じである。まあ、無理にフリーを好きになる必要はまったくない。クラシックやJ-POPを無理に好きにならなくてもいいのと同じ理由。ただ、あえて排除したり否定する必要もないわけだ。
いえ、たまに否定したくなるJ-POPはありますけどね。
↓よろしければ投票してください!
音楽(ジャズ) ブログランキングへ