2015年2月9日月曜日

「ジャズ歴」とは?

ジャズの世界には「ジャズ歴」という言葉がある。ミュージシャン歴ではない。「ジャズを聴き始めて何年か」という、リスナーとしての熟練度を表す指標だ。

 寡聞にして知らないけど、リスナーとして、あくまでもリスナーとして、クラシック歴とかロック歴とかいう言葉はきいたことがない。これらの言葉が存在するとしても、ジャズのそれほどは一般的ではないと思う。


ジャズ喫茶のオヤジが、著書のプロフィールで「ジャズ歴30年」とか書いていて、青二才の頃は「ほお~すごいなあ」と思っていたんだけど、気付けばおいらもジャズ歴20年をとっくに超えており、ではジャズ歴に応じてジャズのレンジが広がったかというと、嫌いなものは聴かない、好きなものはどんどん集める、というようにけっこう好き嫌いでレコードを買っている。

しかしまあ、ジャズ歴なんてのが自慢になるのがジャズのおもしろいところだね。よく考えると「だからどうした」ということなのに、えらそうに書くあたりが、なんかすごくいい。

個人的には、ジャズ歴30年、音楽経験なしのオヤジが、ジャズ歴数年、楽器やってますという若者にえらそうに「きみ~もっとハンコック聴いた方がいいよ、ハンコックですよ~」と語るのはほほえましくて好きですね。


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