以前にもいったかもしれないけど、評論家の寺島靖国氏が、以前「4ビートこそ最強のリズムだ」と言っていた。いわゆるスイングビート。
4ビートは単にテンポ通りに叩いていればいいものではないし、テンポによってノリが違ったり人によってノリが違ったりする。曲の途中でテンポが伸び縮みするのも4ビートの特徴だ。
ソロイストでもリズムセクションでも、8ビートが一番簡単。4ビートをしっかりできないと「ロック小僧」とバカにされてしまう。
しかし4ビート、いや、スイングビート、大きな弱点がある。それは疾走感がないということだ。いや、テンポが速ければ疾走感はあるんだけど。
例えば ピアソラの「ミケランジェロ70」とか、あれもタンゴの4ビートなんだけど、すごい疾走感がある。ところがあのテンポでスイングにすると、ミディアム程度のゆるい感じになってしまう。だから、ピアソラの曲をジャズでやるときはドラマーをはずすか16ビートにするかしないと間抜けになる。
タンゴに限らず、スイングでない4ビートの音楽を頭の中でスイングにアレンジしてみると、けっこう疾走感がなくなることに気付くので、試してみてください。クラシックなんかほとんどそうだ。有名なモーツァルトのアイネクライネもそうでしょ。あれはあえてジャズでやるなら8ビートにしないと。 まあクラシックの場合、実は8ビートのノリってのも多いから、そりゃあスイングにすれば合うわけないじゃん、ってことも珍しくないけどね。
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