ものすごーく青二才のころ。ツー・ファイブという言葉をなんとなく知っていたけど意味を知らなかったころの話。
おいらはやっとギターのコードがいくつか押えられるようになったレベルだった。友人のピアニストY君はおいらより数段上で、年上のひとたちとバンドをやっていた。そこのギタリストがしばらく練習に来ることができないから手伝ってくれないかといわれた。本番は当然レギュラーのひとが演奏だ。練習だけでも当時のおいらは人と一緒にやったことがないので、よろこんで引き受けた。まがりなりにもジャズ・プレイヤーになった気分であった。
ある日、AABA形式の曲をやることになり、楽譜では最初のAの最後の小節がトニックのⅠのままだったのでそのまま引いていたらバンマスのHさんが「そこはツーファイブにしてよ」といった。それをきいて「おお、かっこいい!こういうふうにさりげなく使えるといいな!」と思ったのを覚えている。しかし前述の通り意味わからなかったからD君にどのコードを弾いていいか教えてもらって、Aセクションの最後の小節は必ずそのツーファイブを弾いていた。あほなことにBセクション(転調します、ハイ。)の直前も。それに気づいたD君が「ここはもう解決してるんだからツーファイブにしないで」といった。そのときおいらが感じたことは「『解決』だって!なんとかっこいい響きだ。音楽理論のエキスパートみたいだ!かっこいい!」だった。
その後、他の人と練習するとき「解決してるんだからさ~」といえる機会をさがしたが案の定一度もなかった・・・。
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