Catching the Sun
モーニングダンスの次作として期待されいたスパイロが出した本アルバムは、結果としてスパイロ史上最高にポップでキャッチ―なヒット曲を収録しながら、この次からはどんどん下降線をたどることになってしまった。人気が、ではなく質が、である。まあさわやか路線転換後はまたいい作品が出るんだけど。
このアルバム以降、たまに時間稼ぎ数合わせのようなジャムの曲が収録される。本アルバムではCockatooがそれ。わるくはないけど冒頭のさわやかムードがいきなり消し飛ぶ。
Phillyはホーンセクション入りでないとかっこよくないけど、管を2本くらいバックにして演奏するとすごく気持ちいい曲です。
そして、Lovin' You。チェットカタロの最高傑作だろう。FM、80年代(録音は70年代だけど)、西海岸、このキーワードにもっともマッチする曲だ。
このアルバムからいきなりジェレミー・ウォールが影を潜め、基本スタンスが「2曲だけ提供、コ・プロデューサー」となってしまう。確かにこのアルバム以降、ポップスを意識しすぎたのか「導入がいいけどサビがつまらない曲」をしばらく提供し続ける。
個人的には大好きなアルバムだけど、前作に比べてかなりパワーが落ちることは否めない。
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