けっこう昔の本だけど、おもしろいです。以前紹介した気もするんだけどみつからなかった。
ジャズロックというものの定義はひとによってちがうので、本書の冒頭は共著者3人による「ジャズロックとは」という対談から始まる。そもそもジャズロックといわれるごく狭い範囲のことを1冊の本にすることに敬服する。ましてや「おれ、好きなジャンルはジャズロックだ」などというやつはいないであろうポジションの音楽だとおもう。さすが径書房。
一般的には「サイドワインダー」や「ウォーターメロンマン」がジャズロックといわれていたわけだけど、二匹目のドジョウを狙った60年代BNのエイトビート連発はうんざりというのが多数派ではないか。本書では著者によりジャズロックの定義が異なるのでこういった8ビートジャズをジャズロックとして認めたり認めなかったり。そもそも8ビートというだけでロックということを百歩譲って認めたとしても、ベースがジャズなんだから「ロックジャズ」というべきだよなあとも思うしね。
このころは中山康樹氏もバリバリおもしろいことを書いていたので、彼の意見についての賛否はともかくとして楽しめる。さらに、ピーター・バラカンの慧眼に恐れ入る。もっとジャズ関係の本を書いてほしい。
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