1月2日にBSプレミアムでマッコイ・タイナーのライブが放送された。昨年NYのブルーノートで行われたものだが、久しぶりにみたマッコイのあまりの衰えに愕然とした。ピアノを弾く体力がほとんどない状態。サックスのソロのときのバッキングですら休んでいた。ピアノレスで他のメンバーだけで2曲やらせたりとか。放送されたのが2曲だけで実際はもっと多かったのかもしれんけど。
その2曲とは「パッションダンス」と「ニアネス・オブ・ユー」。パッションダンスはまあアリかなとはおもうけど、ニアネスのほうはキツいのひとこと。ピアノレスでバラードはキツイって。マンガ「BLOW UP!」のパーティーのシーンはこんな感じだったのかとわかった。
マッコイによるソロ演奏もあったけど、途中でとまるのではないかとヒヤヒヤしたよ。2回あったんだけどどっちも「アイ・シュッド・ケア」。マッコイのソロというと60年代にBNで「あなたの顔になれてきた」の名演を残しているけどそれと比べられるレベルではない、やめたほうがよかったと思える演奏だ。全体的に弱くなっているが左手が強力という彼のスタイルはまだ残っていた。
体力的な問題で演奏時間が少なかったのか演奏内容が不出来だったのかしらんけど、前日放送のボブ・ジェームスのときと違って番組途中にニューヨークのジャズシーンを紹介するコーナーがあり時間かせぎをしているように感じた。老舗ジャズクラブとかハーレムの様子とかは見ていて楽しかったけどね。個人的にはラテンやサルサが盛んだったイースト・ミッドタウンとティト・プエンテを紹介してくれたことが番組製作者のジャズ理解度がわかってうれしかった。しかしライブの内容を考えるとドキュメンタリーであれば通用するものの音楽としては放送すべきでなかったとおもう。
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