2014年2月7日金曜日

青二才のころ 1 「思い上がり」の巻



誰にもデビュー戦はある。

おいらは自分の正確なデビュー戦を覚えていないけど、その前後の、思い出すのも恥ずかしいことを話そう。こういうことって、他人にとってはどうってことないんだろうけどね。

やっと人前でちょっと演奏するようになったころ、ある店で弾かせてもらっていた。月に1回仲間と組んだバンドで演奏させてもらっていた。

おいらのバンドのほかにも、けっこうベテランのバンドが入っていて、その店に行けば何かしらの生演奏が聴けるという状態だった。

あるときおいらが早めに店に着いたら、客が入ってないため店主と店員が奥の方で話していた。おいらが入ってきたことに気付いていないようだった。

○○さんのバンドはいいけど、弁村くんのギターはいつもハラハラして聴いてられないよなあ」

おいらは大きなショックを受けた。その程度の腕前だからそれはいいのだけど、自分で自分の実力を客観的に評価できないものなのだなあと思い知ったからなのだ。そうか、おいらはいい気になって弾いていたが、他者からみれば全然だったんだな、と。勉強になったけど、いたたまれなくなってその店に出入りするのはやめたのだ。

ね、たいした話じゃないけど、自分にとってはきつ~い記憶。


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