2018年9月14日金曜日

Pat Metheny Group "First Circle"



First Circle

初めてこのアルバムを聴いたときの衝撃はいまも忘れられない。せっかく前作でいい音楽を作ったのに、それに流されすぎて、「狙った感」がミエミエのつまらんアルバムになってしまった。

1曲目はわざとはずしたところがかっこいいとでも思っているのだろうが、「だから何?」という感想。2曲目はホント珍しくライルの単独名義で、期待して聴いてみたらやっぱりつまらない。パットは単独だとメチャクチャやるしライルは単独だとつまらなくなる。

「If I Could」は美しい演奏ながら、演奏そのものに助けられた、「名演あって名曲なし」系の曲だ。最後の「Praise」なんか、ホント狙っていて、ポップスか、と思う。いやいや、こういう音楽も悪くないんだろうけど、ジャズ界において「狙った感」のある名曲は叩かれる運命にある。

とはいえ、3曲目タイトルチューンは、「狙った感」でいえばまさに「狙った感」の塊みたいな曲なのに、やはり名曲過ぎて、文句言えない。何度聴いても、「これ聴きあきたんだよなあ」と言いながら聴き始めると、最後まで聴き入ってしまうのだ。パットのソロがないところがまたすごい。これはPMGのECM時代、いや全フュージョンの中でも最高の名曲の1つではないだろうか。



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