2018年9月26日水曜日

ジャズマンガ「Blue Giant Supreme」第50話


大たちの演奏はあっさりと1話だけで終わってしまったね。もっとひっぱるかとおもったけど。
続いて高校生バンドが登場したが、どうしても疑問が生じる。以前も書いたけどなぜ石塚先生はベースがいないバンドばかりつくるのだろう。高校生たちがどういう演奏をしているのかわからんけど、おいらはベニー・グッドマン・トリオのサウンドが頭に浮かんでくる。おいらの友人は山下洋輔トリオを想像しているそうだ。案外そうかもね。なんか演奏シーンの表現がフリーっぽいよね。「自分をさらけ出す!」とかいって。曲が始まるときもイントロとかカウントとかじゃなくてじわりとした導入部から始まっているようだ。ドラムソロも4バースって感じじゃなくてフリーソロっぽいし。どうでもいい心配だけどジャズ知らない人が見たら誤解を与えそうな描き方だなとおもったね。

最後に大たちが大御所ベーシストからセッションに誘われたけど、おいらの予想(いつも外れるw)ではこのセッションで共演者たちから高評価を得て大手レーベルまたは著名プロデューサーに紹介されて舞台はアメリカへ移る。



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2018年9月20日木曜日

Pat Metheny Group "Still Life (Talking)"

Still Life (Talking)


初めてこのアルバムを聴いたときの衝撃は忘れられない。前作の「狙った感」「作りました感」がどうも納得いかなかったが、このアルバムは思い切り「狙った感」があるのにまったく不満が生じないのだ。パットが「PMG」という独自のジャンルを作って、完成させたのがこのアルバムだと思う。

だってさあ、1曲目「Minuando (Six Eight)」なんて「ほーら、この辺がいいでしょ~」というのがしっかり伝わってくるのに、感動しちゃうでしょ。大人気の「Last Train Home」の16ビートなんて、あんなの素人作曲家がよくやる手法だよ。それなのに何よあの完成度。3部に分かれている「Third Wind」はどのパートも最高で、グラミー賞とるアルバムだけある。ちなみに最後の2曲はまったくいらない、それなのにこんなのライブでもやるんだよなあ。この点、パットはアホなのかと思うw

ところで、アルバムタイトルといい曲名といいやたらと(  )が多いのはなんなのだろう。意味がわからんし。




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2018年9月14日金曜日

Pat Metheny Group "First Circle"



First Circle

初めてこのアルバムを聴いたときの衝撃はいまも忘れられない。せっかく前作でいい音楽を作ったのに、それに流されすぎて、「狙った感」がミエミエのつまらんアルバムになってしまった。

1曲目はわざとはずしたところがかっこいいとでも思っているのだろうが、「だから何?」という感想。2曲目はホント珍しくライルの単独名義で、期待して聴いてみたらやっぱりつまらない。パットは単独だとメチャクチャやるしライルは単独だとつまらなくなる。

「If I Could」は美しい演奏ながら、演奏そのものに助けられた、「名演あって名曲なし」系の曲だ。最後の「Praise」なんか、ホント狙っていて、ポップスか、と思う。いやいや、こういう音楽も悪くないんだろうけど、ジャズ界において「狙った感」のある名曲は叩かれる運命にある。

とはいえ、3曲目タイトルチューンは、「狙った感」でいえばまさに「狙った感」の塊みたいな曲なのに、やはり名曲過ぎて、文句言えない。何度聴いても、「これ聴きあきたんだよなあ」と言いながら聴き始めると、最後まで聴き入ってしまうのだ。パットのソロがないところがまたすごい。これはPMGのECM時代、いや全フュージョンの中でも最高の名曲の1つではないだろうか。



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2018年9月9日日曜日

ジャズマンガ「BlueGiant Supreme」第49話


いよいよ始まったな。客が集まらないのは誰のせいでもない。急遽出演者が決まったということもあるが、運営側の責任だというミュージシャンがいるとしたら、そいつはうぬぼれすぎているね。運営がもっとがんばれば、あんたの名前で人が集まるというつもりか?だいいち、ジャズで人が集まる時代ではない。



話の展開としては、読者全員が予想、いや確信していたとおり、大が全員の度肝を抜いた、というものだった。それでいいと思う。ここでもバンドとして失敗しているようなら「おいおい、いつになったらお前たちはうまくなるんだ?」と思うし、解散した方がいいからw
まあ今回は勢いのある曲でばっちりアピールしたわけだけど、いつかみたいに「まずはブルースで」なんてことやっていたら、ただでさえジャズなんか好きでもない聴衆は帰っていただろう。

で、あのロン、いや、誰だっけ、名前忘れてしまったけど、人気者の彼ね、彼もちょっと驚いていたね。次回はどうなることか。


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2018年9月8日土曜日

Pat Metheny Group "Offramp"


Offramp




初めてこのアルバムを聴いたときの衝撃はいまも忘れられない。冒頭の「舟歌」を聴いて、ガツーンときた。いまでこそパットのギターシンセは珍しくないが、当時はびっくりした。パットのフレーズがギターシンセに合っていたのか、パットがこの音色に合わせたのかはわからないけど、完璧な組み合わせだと思った。
そして、「ついておいで」という秀逸な邦題と名曲。ライルのハーモニカ風シンセもかっこいい。さらにECM時代の最高の名曲と言われる「James」。簡単そうに見えて、けっこうソロをとりづらい曲だ。個人的には「Eighteen」が一番大好き。タイトルチューンはどうでもいい。何がオーネット風だ。と思うものの、これまたギターシンセにマッチしていてイマイチ文句だけで片付けられない。

このアルバムから数枚にわたり、パットは完全に別世界の音楽を作るようになる。そして、(少なくともおいらの周辺では)ポップスしか聴かない人にも絶賛される曲を作っていく。

 

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2018年9月4日火曜日

CHET BAKER SINGS


CHET BAKER SINGS

おいらが持っているのは95年発売のCD。東芝EMIの「ジャズ名盤物語」シリーズで帯にはSJゴールドディスクのマークもあるやつだ。そうそう、あったよね。ジャズ名盤物語ってのが。

チェットのボーカルといえばマイ・ファニーヴァレンタインが筆頭にあがるが、このCDの帯に書いてあるコメントがすごい。「ヴァレンタイン・デイの名曲『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』を収録した」とある!wwwwおいおいちがうだろ。実際にライナーを読んでみると油井正一先生によるものであるがマイ・ファニー・ヴァレンタインに関してはまったく触れてない。帯の文章は東芝EMIのスタッフによるものだろう。むしろジャズファンは、ほぼ初期の段階で「マイファニーはヴァレンタインデーの曲ではない」ということを学ぶか教えてもらうものだが・・・

ライナーの内容はというと、主要曲(全曲ではないあたりがすごい)の歌詞の大意をさらっと伝えている。油井先生だから当然だが、タラタラと字数を稼ぐような文章ではない。さすがだ。


で、チェットのボーカルについてなんだけど、このころはまあ聴けるよね(偉そう)。そんなに好きではないけどさ。チェットの個性と言えば聞こえはいいけど、彼の歌はジャズっぽくはないと思う。だから、日本では毎度毎度ジャズ名盤と言ってこのアルバムが必ず紹介されるけどおいらは「違う」と思う。ジャズの「これだけは聴け」に含まれるべき作品ではないと思う。ウェザーリポートのファーストをジャズの定番と言われて怒る人がいるのと、同様。



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